巻 |
歌 |
作者 |
場所 |
写真 |
01-0017 |
味酒(うまさけ) 三輪の山 あをによし 奈良の山の 山の際(ま)に い隠(かく)るまで 道の隈(くま) い積(つも)るまでに つばらにも 見つつ行かむを しばしばも 見放(みさ)けむ山を 情(こころ)なく 雲の 隠さふべしや |
額田王 |
三輪 |
|
01-0018 |
三輪山を しかも隠すか 雲だにも 情あらなも 隠さふべしや |
額田王 |
三輪 |
|
01-0078 |
飛ぶ鳥の 明日香の里を 置きて去なば 君があたりは 見えずかもあらむ |
元明天皇 |
長屋原 |
|
02-0208 |
秋山の 黄葉を茂み 惑ひぬる 妹を求めむ 山道知らずも |
柿本人麻呂 |
竜王山 |
|
02-0210 |
うつせみと 思ひし時に 取り持ちて 我がふたり見し 走出の 堤に立てる 槻の木の こちごちの枝の 春の葉の 茂きがごとく 思へりし 妹にはあれど 頼めりし 子らにはあれど 世間を 背きしえねば かぎるひの 燃ゆる荒野に 白栲の 天領巾隠り 鳥じもの 朝立ちいまして 入日なす 隠りにしかば 我妹子が 形見に置ける みどり子の 乞ひ泣くごとに 取り与ふ 物しなければ 男じもの 脇ばさみ持ち 我妹子と ふたり我が寝し 枕付く 妻屋のうちに 昼はも うらさび暮らし 夜はも 息づき明かし 嘆けども 為むすべ知らに 恋ふれども 逢ふよしをなみ 大鳥の 羽がひの山に 我が恋ふる 妹はいますと 人の言へば 岩根さくみて なづみ来し よけくもぞなき うつせみと 思ひし妹が 玉かぎる ほのかにだにも 見えなく思へば
|
柿本人麻呂 |
天理衾田 |
|
02-0211 |
去年見てし 秋の月夜は 照らせれど 相見し妹は いや年離る |
柿本人麻呂 |
天理衾田 |
|
02-0212 |
衾道を 引手の山に 妹を置きて 山道を行けば 生けりともなし |
柿本人麻呂 |
天理衾田 |
|
04-0501 |
娘子らが 袖布留山の 瑞垣の 久しき時ゆ 思ひき我れは |
柿本人麻呂 |
布留 |
UP |
07-1088 |
あしひきの 山川の瀬の 鳴るなへに 弓月が岳に 雲立ちわたる |
柿本人麻呂 |
巻向山 |
|
07-1100 |
巻向の 穴師の川ゆ 行く水の 絶ゆることなく またかへり見む |
柿本人麻呂歌集 |
巻向川 |
UP |
07-1101 |
ぬばたまの 夜さり来れば 巻向の 川音高しも あらしかも疾き |
柿本人麻呂歌集 |
巻向川 |
|
07-1353 |
石上 布留の早稲田を 秀でずとも 縄だに延へよ 守りつつ居らむ |
作者不詳 |
布留 |
UP |
09-1787 |
うつせみの 世の人なれば 大君の 命畏み 敷島の 大和の国の 石上 布留の里に 紐解かず 丸寝をすれば 我が着たる 衣はなれぬ 見るごとに 恋はまされど 色に出でば 人知りぬべみ 冬の夜の 明かしもえぬを 寐も寝ずに 我れはぞ恋ふる 妹が直香に
|
笠金村歌集 |
布留 |
|
09-1788 |
布留山 ゆ直に見わたす 都にぞ 寐も寝ず 恋ふる遠くあらなくに |
笠金村歌集 |
布留 |
|
11-2417 |
石上 布留の神杉 神さぶる 恋をも我れは さらにするかも |
柿本人麻呂 |
布留 |
UP |
12-2951 |
海石榴市(つばきち)の 八十(やそ)の街(ちまた)に 立ち平(なら)し 結びし紐を 解かまく惜しも |
作者不詳 |
海石榴市 |
UP |
12-2997 |
石上 布留の高橋 高々に 妹が待つらむ 夜ぞ更けにける |
作者不詳 |
布留 |
UP |
12-3013 |
我妹子や 我を忘らすな 石上 袖布留川の 絶えむと思へや |
作者不詳 |
布留社 |
UP |
12-3101 |
紫は 灰さすものぞ 海石榴市の 八十の街に 逢へる子や誰れ |
作者不詳 |
海石榴市 |
|
|
|
|
|
|