巻 |
歌 |
作者 |
相手 |
写真 |
01-0065 |
霰(あられ)打つ 安良礼松原(あられまつばら) 住吉の 弟日娘女(おとひをとめ)と 見れど飽かぬかも |
長皇子 |
弟日娘女
(清江娘子) |
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01-0069 |
草枕 旅行く君と 知らませば 岸の埴生に にほはさましを |
清江娘子
(弟日娘女) |
長皇子 |
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02-0087 |
ありつつも 君をば待たむ うち靡く 我が黒髪に 霜の置くまでに |
磐姫皇后 |
仁徳天皇 |
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02-0090 |
君が行き 日長くなりぬ 山たづの 迎へを行かむ 待つには待たじ |
軽太郎女 |
軽皇子 |
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02-0091 |
妹が家も 継ぎて見ましを 大和なる 大島の嶺に 家もあらましを |
中大兄皇子 |
鏡王女 |
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02-0092 |
秋山の 木の下隠り 行く水の 我れこそ益さめ 御思ひよりは |
鏡王女 |
中大兄皇子 |
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02-0093 |
玉櫛笥 覆ふを安み 明けていなば 君が名はあれど 吾が名し惜しも |
鏡王女 |
中臣鎌足 |
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02-0094 |
玉櫛笥 みむろの山の さな葛さ 寝ずはつひに 有りかつましじ |
藤原鎌足 |
鏡王女 |
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02-0095 |
我れはもや 安見児得たり 皆人の 得かてにすとふ 安見児得たり |
藤原鎌足 |
安見児 |
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02-0103 |
我が里に 大雪降れり 大原の 古りにし里に 降らまくは後 |
天武天皇 |
藤原夫人 |
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02-0104 |
我が岡の おかみに言ひて 降らしめし 雪のくだけし そこに散りけむ |
藤原夫人 |
天武天皇 |
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02-0107 |
あしひきの 山のしづくに 妹(いも)待つと 我れ立ち濡れぬ 山のしづくに |
大津皇子 |
石川郎女 |
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02-0108 |
我を待つと 君が濡れけむ あしひきの 山のしづくに ならましものを |
石川郎女 |
大津皇子 |
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02-0111 |
いにしへに 恋ふる鳥かも 弓絃葉の 御井の上より 鳴き渡り行く |
弓削皇子 |
額田王 |
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02-0112 |
いにしへに 恋ふらむ鳥は 霍公鳥 けだしや鳴きし 我が念へるごと |
額田王 |
弓削皇子 |
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02-0113 |
み吉野の 玉松が枝は はしきかも君が 御言を持ちて 通はく |
額田王 |
弓削皇子 |
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02-0114 |
秋の田の 穂向きの寄れる 片寄りに 君に寄りなな 言痛くありとも |
但馬皇女 |
穂積皇子 |
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02-0115 |
後れ居て 恋ひつつあらずは 追ひ及かむ 道の隈廻に 標結へ我が背 |
但馬皇女 |
穂積皇子 |
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02-0116 |
人言を繁み 言痛み おのが世に いまだ渡らぬ 朝川渡る |
但馬皇女 |
穂積皇子 |
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02-0117 |
ますらをや 片恋せむと 嘆けども 醜のますらを なほ恋ひにけり |
舎人皇子 |
舎人娘子 |
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02-0118 |
嘆きつつ ますらをのこの 恋ふれこそ 我が髪結ひの 漬ちてぬれけれ |
舎人娘子 |
舎人皇子 |
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02-0126 |
風流士と 我れは聞けるを やど貸さず 我れを帰せり おその風流士 |
石川郎女 |
大伴田主 |
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02-0127 |
風流士に 我れはありけり やど貸さず 帰しし我れぞ 風流士にはある |
大伴田主 |
石川郎女 |
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02-0128 |
我が聞きし耳によく似る葦の末の足ひく我が背つとめ給ぶべし |
石川郎女 |
大伴田主 |
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02-0129 |
古りにし 嫗にしてや かくばかり 恋に沈まむ 手童のごと |
石川郎女 |
大伴田主 |
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02-0131 |
石見の海 角の浦廻を 浦なしと 人こそ見らめ 潟なしと 人こそ見らめ よしゑやし 浦はなくとも よしゑやし 潟はなくとも 鯨魚取り 海辺を指して 柔田津の 荒礒の上に か青なる 玉藻沖つ藻 朝羽振る 風こそ寄せめ 夕羽振る 波こそ来寄れ 波のむた か寄りかく寄り 玉藻なす 寄り寝し妹を 露霜の 置きてし来れば この道の 八十隈ごとに 万たび かへり見すれど いや遠に 里は離りぬ いや高に 山も越え来ぬ 夏草の 思ひ萎へて 偲ふらむ 妹が門見む 靡けこの山 |
柿本人麻呂 |
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02-0132 |
石見のや 高角山の 木の間より 我が振る袖を 妹見つらむか |
柿本人麻呂 |
依羅娘子 |
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02-0133 |
笹の葉は み山もさやに さやげども 我れは妹思ふ 別れ来ぬれば |
柿本人麻呂 |
依羅娘子 |
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02-0140 |
な思ひと 君は言へども 逢はむ時 いつと知りてか 我が恋ひずあらむ |
依羅娘子 |
柿本人麻呂 |
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04-0593 |
君に恋ひ いたもすべなみ 奈良山の 小松が下に 立ち嘆くかも |
笠女郎 |
大伴家持 |
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04-0625 |
沖辺行き 辺を行き今や 妹がため 我が漁れる 藻臥束鮒 |
高安王 |
ある娘子 |
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04-0743 |
我が恋は 千引の石を 七ばかり 首に懸けむも 神のまにまに |
大伴家持 |
坂上大嬢 |
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08-1515 |
言繁き 里に住まずは 今朝鳴きし 雁にたぐひて 行かましものを |
但馬皇女 |
穂積皇子 |
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07-1661 |
久方の 月夜を清み 梅の花 心開けて 我が思へる君 |
紀女郎 |
大伴家持 |
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11-2599 |
験なき 恋をもするか 夕されば 人の手まきて 寝らむ子ゆゑに |
作者不詳 |
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11-2752 |
我妹子を 聞き都賀野辺(つがのへ)の しなひ合歓木(ねぶ) 我れは忍びず 間なくし思へば |
作者不詳 |
- |
UP |
12-2951 |
海石榴市(つばきち)の 八十(やそ)の街(ちまた)に 立ち平(なら)し 結びし紐を 解かまく惜しも |
作者不詳 |
- |
UP |
12-3002 |
あしひきの 山より出づる 月待つと 人には言ひて 妹待つ我れを |
作者不詳 |
- |
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12-3020 |
斑鳩の 因可の池の よろしくも 君を言はねば 思ひぞ我がする |
作者不詳 |
.- |
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12-3100 |
思はぬを 思ふと言はば 真鳥住む 雲梯の杜の 神し知らさむ |
作者不詳 |
.- |
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12-3101 |
紫は 灰さすものぞ 海石榴市の 八十の街に 逢へる子や誰れ |
作者不詳 |
.- |
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13-3266 |
春されば 花さきををり 秋づけば 丹の穂にもみつ 味酒(うまさけ)を 神奈備山の 帯にせる 明日香の川の 早き瀬に 生ふる玉藻の うち靡き 心は寄りて 朝露の 消なば消ぬべく しるくも逢える 隠り妻かも |
作者不詳 |
- |
UP |
13-3267 |
明日香川 瀬々の玉藻の うち靡き 心は妹に 寄りにけるかも |
作者不詳 |
- |
UP |
13-3310 |
隠口の 泊瀬の国に さよばひに 我が来れば たな曇り 雪は降り来 さ曇り 雨は降り来 野つ鳥 雉は響む 家つ鳥 鶏も鳴く さ夜は明け この夜は明けぬ 入りてかつ寝む この戸開かせ
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作者不祥 |
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13-3312 |
隠口の 泊瀬小国に よばひせす 我が天皇よ 奥床に 母は寐ねたり 外床に 父は寐ねたり 起き立たば 母知りぬべし 出でて行かば 父知りぬべし ぬばたまの 夜は明けゆきぬ ここだくも 思ふごとならぬ 隠り妻かも
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作者不詳 |
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14-3500 |
紫草は 根をかも終ふる 人の子の うら愛しけを 寝を終へなくに |
東歌 |
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UP |
14-3539 |
あずの上に 駒を繋ぎて 危ほかど 人妻子ろを 息に我がする |
東歌 |
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14-3560 |
ま金ふく 丹生のま朱の 色に出て 言はなくのみぞ 我が恋ふらくは |
東歌 |
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15-3765 |
まそ鏡 かけて偲(しぬ)へと まつり出す 形見のものを 人に示すな |
中臣宅守 |
茅上郎女 |
UP |
16-3822 |
橘の 寺の長屋の 我が率寝(いね)し 童女放髪(うなゐはなり)は 髪上げつらむか |
古歌 |
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UP |
17-3927 |
草枕 旅行く君を 幸くあれと 斎瓮据ゑつ 我が床の辺に |
大伴坂上郎女 |
大伴家持 |
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