万葉の故地を写真で巡る 万葉の風景


19-4142 春の日に 張れる柳を 取り持ちて 見れば都の 大道し思ほゆ 大伴家持 朱雀大路の柳




写真: 朱雀大路の柳
Apr. 5 2009
Manual_Focus Lens200mm, Format67
RVP100

大伴家持が越中国国守として富山に赴任していた頃に、都を想って詠った歌。"春の日に芽の膨らんだ柳を手にとってみると、都の大路が思われることだ"という意味。

題詞に、大伴家持が越中国国守であった天平勝宝2年(750年)の3月2日に、眉のような柳の葉(柳黛/りゅうたい)を手にとって京を思って詠ったとあります。現在には、柳眉(りゅうび)という言葉がありますが、天平美人の眉は、正倉院に残る鳥毛立女屏風にあるとおり、三日月形に太く引かれていました。唐の風俗や服飾がこの時代の貴族生活に採り入れられたようです。また、平城京の大路には、中国の長安城を真似て柳が植えられていました。
(記: 2009年5月1日)

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万葉集の風景 "View of Manyou" HP開設: 2008/5/1 頁アップ: 2009/5/1 Copyright(C) 2008 Kosharaku All Rights Reserved

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