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梅の花 今盛りなり 百鳥の 声の恋しき 春来るらし |
田氏肥人 |
梅 |
写真: 大和文華館の梅
Mar. 1, 2009
Manual_Focus Micro Lens135mm, Format67
RVP100 |
大伴旅人が大宰府で催した「梅歌宴」の席で、小令史田氏肥人が詠んだ歌。「梅の花は今が盛りである。たくさんの鳥が鳴くのが待ち焦がれる春が着たらしい」という意味。
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大伴旅人が催した所謂"梅歌宴"で詠まれた歌。小令は、大宰府の属官(定員1名)で、大初位下相当とされ、判文を抄写するのがその仕事です。田氏肥人とありますが、田氏は正しくは田辺、田中などの略称と思われます。肥人とあるので、熊本辺りの地方豪族のひとりかもしれません。
この歌は、名作といえるほどの切れはありませんが、比較的素直に詠われていて、好感がもてます。57/57/7の古い切字が全体に歯切れの良い調子を生んでいるのです。 |
(記: 2009年3月14日) |
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