万葉の故地を写真で巡る 万葉の風景


01-0052 やすみしし わご大君 高照らす 日の皇子 荒たへの  藤井が原に 大御門 始めたまひて 埴安の 堤の上に  あり立たし 見したまへば 大和の 青香具山は 日の経の  大き御門に 春山と しみさび立てり 畝傍の この瑞山は  日の緯の 大き御門に 瑞山と 山さびいます 耳梨の 青菅山は  背面の 大き御門に 宜しなへ 神さび立てり 名ぐはしき  吉野の山は 影面の 大き御門ゆ 雲居にそ 遠くありける  高知るや 天の御陰 天知るや 日の御陰の 水こそば  常にあらめ 御井の清水 作者不詳 藤原宮
01-0053 藤原の 大宮仕え 生(あ)れ付くや 娘子(おとめ)がともに 羨(とも)しきろかも 作者不詳 藤原宮




写真: 藤原宮大極殿跡
September 14 2008
Manual_Focus Lens200mm, Format67
RVP100

藤原京は、天子南面の思想に則って、東に香具山(青龍)、西に畝傍山(白虎)、北に耳成山(玄武)、南に吉野山(朱雀)を配する日本最初の中国式宮殿。持統天皇は、香具山の麓の埴安(はにやす)の池の堤に立って国見をされた。なお、藤原の地名は、この藤井が原からきており、藤の茂る井戸があったらしい。

藤原宮跡に実際に立ってみると、大和三山が非常に近くて、その存在感に圧倒されます。藤原京は後の平城京や平安京よりも大きく、京域に大和三山を取り込んで東西南の鎮めとし、その中央に宮の位置が定められました。宮創設以前には、明日香川下流の荒地だったようですが、土木によって大きく開鑿されたようです。
(記: 2008年10月5日)

トップ頁 プロフィール 万葉の風景 万葉の花 作家の顔 雑歌 相聞歌 挽歌 雑記帳 リンク

万葉集の風景 "View of Manyou" HP開設: 2008/5/1 頁アップ: 2008/10/5 Copyright(C) 2008 Kosharaku All Rights Reserved

inserted by FC2 system